1月20日(土)毎年恒例の中学マラソン大会が行われました。
今年で16回目を迎えますが、私自身が生徒といっしょに走るのは3回目です。
左の写真はスタート直後の様子です。
トップ集団は日頃の成果を出そうと競い合いながら、どんどん進んでいきますが、中には走るのが苦手で、マイペースで走るのが精一杯という生徒もいます。
コースは1周2kmで2周走る(4km)のですが、ちょうど2年前、生徒といっしょに走っている時に、良いアイディアを思いつきました。
1周目は最後尾の生徒といっしょにゆっくり走り、2周目は逆走してゴールに向かって走る生徒に声をかける。そうすれば、先頭集団から最後尾まで、一通り声をかけられるというものです。
今年もその作戦で、1周目は最後尾の生徒といっしょに走り(真ん中の写真)、2周目は逆走して上位を競って走っている生徒から中団を走る生徒、そして後方集団まで、みんなに声をかけることにしました。
トップはなんと、私が最後方の生徒と1周目の後半を走っていると、サアーッと追い抜かしていきました。
「うわあ、早いねえ! ガンバレ~!!」と、トップを走る生徒の背中に向かって声をかけるしかありませんでした。
1周目が終わると逆走して、生徒全員の走っている様子を見ながら声をかけましたが、最後尾の生徒たちは本当に苦しそうで、それでもあきらめず最後まで粘って走りきりました。
後日行われた表彰式で、上位の生徒たち(右の写真)は、順位に一喜一憂していましたが、後方の生徒たちは完走しただけでも大したものです。
そして、予想外のうれしいことが一つありました。
1周目は最後尾の生徒数名といっしょに走っていたのですが、そのうちの一人が私のところにやってきて、
「校長先生、マラソン大会でいっしょに走って下さり、ありがとうございました」
とお礼を言ってくれたのです。
お礼を言われるほどのことではないのですが、その生徒にとっては、私が「ガンバレ、マイペースでいいからね、1、2、1、2」と声をかけていたのがうれしかったようです。
何回か生徒といっしょに走っていますが、お礼を言われたのは初めてでした。
「いいえ。お礼を言われるほどのことではないよ。最後まで粘って走りきったね。」と声をかけると、その生徒はニコッと微笑んでいました。
来年はどんなドラマが待っているのでしょうか。
私にとっては、生徒といっしょに走りきる体力を維持するのが、今後の目標となりそうです。