先日、平成23年度に本校を卒業し、現在、中部大学で建築を学んでいる卒業生 L.E.さんから、手紙が届きました。
夏休み中には、大学で作った実際の作品模型なども学校に持参くれました(写真をご参照ください)。
この作品は、緑の生命力が街を行き交う人に希望を与え、街のオアシスになるとともに、緑が企業の考え方を示し、社員の誇りになるような「オフィスビル」を提案したものです。以下、手紙の内容をご紹介します。
ようやくしのぎやすい季節となりましたが、いかがお過ごしですか。
私は東京でのインターンシップを終え、現在は名古屋の設計事務所で仕事のお手伝いをしながら実務的なことを学んでいます。
来週からは後期の授業が始まるため、履修科目を決めたり、教科書を買い求めたりと、慌ただしくも充実した日々を送っています。
さて、私の作品のデータをDVDに焼きました。写真だけでなく、PDFの図面やプレゼンシートも焼いたので、どうぞご覧ください。
学校に寄贈した作品は、建築の輝かしい一面のみを映したスクリーンのようなものです。反対を見れば、現場で血のにじむような努力をして下さっている職人さんがいらっしゃいます。
授業でもキラキラして楽しそうなものもあれば、歯を食いしばりながら関数電卓をたたいたり、法令集を引かなければならないものも多くあります。
作品は氷山の一角です。キラキラに憧れて大学に入学しても、海面下にある見えない部分も必ず学ぶことになります。「こんなはずではなかった…」と、私の作品を見て大学に入学した学生が希望を失うことがないように、現実的なレポートや現場のデータ、また、作品を作っている作業風景写真も焼いておきました。こちらもぜひご活用ください。
大変なことも多いですが、とてもやり甲斐があります。私の作品が、高校生や中学生、そして小学生にとって、建築を知るきっかけになり、少しでも興味を持ってもらえたら、私もうれしいです。
これからの季節、朝夕冷え込みがまします。お体にお気をつけください。