先日行われた生徒総会で、中学生が全校生徒の前で「大掃除のほかに、掃除を頑張る日を設けたい」という提案をしました。
来年度から新校舎を使用することもあり、今ある古い校舎を大切に、そしてきれいに使うこと、また、新しい校舎をきれいな状態に保つ意味でも、全校生徒が縦割りのグループを作って「掃除を頑張る日」を作ったらどうかというのです。
私はその提案を聞いて、胸がじぃんとなり、熱いものがこみ上げてきました。
「掃除」といえば、ほとんどの生徒が好きこのんでやるものではありません。
まして、中1から高3までいる全校生徒の前で、そういう提案をするには相当な勇気が必要だったと思います。
今まさに新校舎完成を目前に控えたこの時期に、みんなで使っている古い校舎や新校舎をきれいな状態に保つため、みんなで力を合わせてきれいにしていきましょうという提案が、生徒から出たこと自体に感動しました。
また、「縦割りのグループ」という提案にも心打たれました。後輩は先輩から教わり、先輩は後輩に教える…。学年の枠を越えて上下のつながりを持つことで、お互いにとって刺激があるわけです。
すでに中学では、掃除の仕方について先輩が後輩に教えるという機会はあるのですが、中1から高3までという発想は、私自身とても新鮮に感じられました。
校舎は、在校生のためのもの、そして、これから入学してくる新入生のもの、また、卒業した後もいろいろな思い出が詰まっている卒業生たちのもの…。
一人ひとりが、「私のもの」というだけでなく「みんなのもの」という意識を持ち、校舎を大切に、きれいに使うことを心がけて学校生活が送れるなら、それはきっと、「自分を大切にすると同時に、相手も大切にする」といった思いにもつながってくると思います。
提案を聞いた時は熱いものがこみ上げてきたのですが、総会が終わった時には、とても清々しい気持ちになりました。