先日(9/20)のブログで話題にした、中学時代の「テレビ・電話」(一家に1台)を思い出し、思わず苦笑いしてしまいました。
当時、テレビはもちろん「チャンネルを回す」、電話(黒電話)ももちろん「ダイヤルを回す」、一家に1台しかないだけでなく、どちらも「アナログ」なんですね。
テレビの場合、1台しかないので、当然のことながら「チャンネル権」は父親にあります。日曜の夜だけ、「笑点」から「サザエさん」までは家族共通の番組なので、みんなそろって見ました。
父はNHK(1ch)のニュースを見ることが多く、そこから例えばフジテレビ(8ch)にするには「2→3→4→5→6→7→8」といった具合に、チャンネルを回す手順が必要になります。
「5→6」あたりでは、あと少しで目的の「8ch」にたどり着くので、もうワクワクです。いかにもアナログですが、今の生徒には通じない話題です。
今ならテレビの近くまで行かなくても、リモコンで「1」→「8」はボタンひとつです。今ならごく当たり前なのですが、中学時代のことを思い出すと「素晴らしきかな、デジタル!」とは思えないんです。
電話も1台しかないので、長電話は禁物。
相手の電話番号は親しければ親しいほど「暗記」します。当時、神奈川に住んでいた私は、東京にかけるには「03」から始まるので、ダイヤル「0」を回すと、戻るまでずいぶん時間がかかります。「3」は比較的早く戻ります。これも、今の生徒には通じない話題です。
電話番号を暗記していると、ダイヤルを回すことが、一つのリズムになっているような感覚があります。
今の携帯電話の場合、相手の名前や履歴から自動的にかけられるため、ほとんどの場合、相手の電話番号は覚えていませんし、自分の番号もあやしいくらいです。ダイヤルのようなリズムもありません。やはり、「素晴らしきかな、デジタル!」とは思えないんです。
デジタルにはデジタルなりの利点があるということは頭ではわかっているし、現実に今、アナログを使おうとも思わない。また、今ではアナログを使いたくても使えない。
でも、当時のことを思い出すと、「アナログっていいなあ」なんて思ってしまいます。